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1981年6月3日 愛知県体育館、アントニオ猪木がタイガー・ジェット・シンとスタン・ハンセンと、「よせばいいのに」2連戦を行った'81年MSGシリーズ優勝戦の前日です。
この日、愛知県体育館で行われたのが、タイガー・ジェット・シンとスタン・ハンセンのリーグ戦30分1本勝負です。ここはエース外人対決なので、両者譲らずのリングアウト引き分けは仕方ないところです。
結果的にハンセンがリーグ戦首位、猪木とシンがリーグ戦得点同率2位となってしまったので、翌日の蔵前国技館でまず最初に優勝戦進出決定戦が闘われ、その勝者がハンセンと優勝を争うという図式になりました。猪木が優勝するためには、タイガー・ジェット・シンとスタン・ハンセンに連勝するしか無いという過酷な状況です。アントニオ猪木は常に我が身を過酷な状況に追い込んでから、克服する姿をファンに見せることで、喝采を浴び、またファンにも勇気と力を与えてきたプロレスラーです。
「猪木V4大ピンチ、今夜MSG優勝戦」東スポの見出しでも、小さめではありますが、しっかりと金曜夜8時のワールドプロレスリングのPRがされてしまう展開です。うまいなぁ、猪木-新間ライン?。古い東スポを引っ張り出してみるといろいろ面白いですね。いまや巨人軍の名監督「原辰徳選手」が雑用疲れで打率3割を切ってしまいました。といった記事も、ついつい読んでしまいます。
興味深く眺めたのは、リーグ戦の星取り表です。絶賛売り出し中のホーガンはタイガー・ジェット・シンから勝利をもぎ取っていますが、坂口と引き分けで惜しくも得点をあとひとつ伸ばすことができず。一方、シンはホーガンに白星を献上しても、同率2位につけ、新進気鋭のホーガンを盛り立てつつ優勝戦に絡むという絶妙な展開となっています。長州力はまだまだエース外人と本体の先輩には勝たせてもらえないポジション。こんな星取り表となってしまうと「俺はおまえの噛ませ犬じゃないぞっ!」を叫びたくもなります。
この愛知県体育館の大会はテレビ収録も入っていて、シリーズとシリーズの合間の翌々週に放送されていますが、残念ながらタイガー・ジェット・シンvsスタン・ハンセンの試合は流れませんでした。優勝戦が終わってからリーグ戦の試合を放送するのも如何なものか、という判断だったのでしょう。それでもいいから、録画放送でもいいから、見たかった試合です。まさか20~30年後に「昭和プロレス」がCS放送やDVDの優良コンテンツの一つになるとは思っていなかったんでしょうね。SAMURAIの「闘いのワンダーランド」でも、テレ朝ch2の「ワールドプロレスリング・クラシックス」でも放送されていないようなので、素材が残っていないのだろうと思います。残念。
週刊ファイトI編集長も'81年MSG優勝戦の試合について語っていますので、是非ご覧ください。
「よせばいいのに」というのは、猪木vsシンの優勝戦進出者決定戦で、引き分け・再試合で結局2回分の試合をした上で決勝戦に進出したということに対してのI編集長の言葉。だれもそんな一言を気にはしませんが、私のお気に入りのフレーズです。