先日、ツイッターで14年前の「武藤敬司×前田日明」の対談の話がバズっていましたので、さらに乗っかってみました。 今回はサムライTVで2007年3月に放送された「VERSUS 長州力×前田日明」の対談です。長州力を相手に前田は何を語ったか、興味深かった部分を抜粋して掲載してみます。
-----対談はスタジオで待つ長州力の元に前田日明が入ってくる演出から始まりました。
前田)ご無沙汰してます。
長州)アキラ、久しぶりです。
長州)小鉄さんが、「よろしく」って言ってたよ。
前田)(山本さんは)今何やってるんですか?新日本で。
長州)顧問、相談役みたいな。元気ですよ。
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■いきなり新日本プロレスの現状に対して一発かます前田日明
前田)結局、こー言うのとか、なんか・・・(拳を高く突き上げる、ダーッのまねをして)
長州)やるなって、そういうことを。
前田)なんかもう○○(ピー音)だけ取って、さっさと逃げちゃいましたね。
長州)(小声で笑いながら)ここ、カットだよ。
前田)いや、ホントに。
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■前田日明が入門した頃の話
長州)アキラはね、一番最初に会ったのは高木町のオフィスで、たぶんその時坊主頭だったと思うんだよね、ヒョローっとして、可愛い顔してましたよ。今でも色男だしね。「背の高い“少年”が入ってきた」そういうイメージはありますよね。
前田)いやー、(長州さんを初めて見て)こんなゴリラみたいな体型をした人が世の中にいるのかと思って、びっくりしたんですよ。
長州)アキラはアキラで若いころやんちゃをやってたんだから、たぶん「なんだコノヤロウ」と思ったと思うよ、うん。ただ初めて自分が経験したことのない世界に入っていくわけだから、そしてもっとデカいの、ゴツいのがいたしね、個性のある選手が。だからアキラも戸惑ったと思うよ。ま、いっときネコかぶってたんじゃないですか。
前田)ハハハハッ(その通り、という感じで)
前田)長州さんは、凄い気さくな人でしたよ。で、なんか話してたらね、(長州さんが)「参ったよ、俺のリングネーム“長州力”って、なんだよ、このリングネームは」とか言って。「ファンに公募して選ぶって言っても、ホドがあるよ」って。「お前今時、昭和の世の中で“長州力”は無いやろ」って、ずっと言ってましたよね。
長州)あった、あった。
前田)「もう誰が付けたんだよ!」って。
長州)めちゃくちゃ違和感があったね。
前田)「“長州力”って誰が付けたんだ!」ってずっと怒ってましたよたね。
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■プロレスラーが総合に出て行った話
前田)K-1とかプライド、(レスラーが出たのは)あれちょっと間違えましたね。準備してやるのならまだしも、行き当たりばったりで思いつきで「ポーン」とやって。
長州)まあ、そこんとこを言われると俺も非常に答えづらいんだけど、まあ素人が出たわけじゃないし。それなりのベースを持った奴で・・・。ただ、本人の意思か、意思じゃないかというところで、ちょっと考えるとこがあるんだよね。本人が本当にそういう意思で、そういうものを試したいというのだったら、やっぱり期間は絶対必要だよな。我々の業界だけでやったことがそこで通用するという考えを(猪木さんが)持ったかどうかはわからないけどね・・・。
前田)猪木さんは、そういう値踏みができないんですよ。あの人は。
長州)そこんとこは振るなって・・・。
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前田)自分とか長州さんもね、純粋だったですよ。
長州)アキラはアキラたちで“匂い”を作った集団(UWF)と、俺たちは“独占欲”の強い集団とが相まみえるときは、全く違ってましたよね。お互い自分たちを守りに入るって言うか、「絶対俺たちが一番なんだ」っていう部分、それは譲れない、それが後楽園の俗に言う「顔面蹴り」っていう事件、「アキラの殺伐とした匂い」と「俺たちの独占欲」がぶつかった時に、まあ「事件」じゃない、俺たちにすれば「事件」じゃないけど、ああいうことが起きたっていうこと、うん。歴史のヒモをほどけば、そういうものは常にあるわけですから。まあ、それも業界ではインパクトのある、一つの事件ですよね。俺たちはそれを糧にしないといけないですよね、常に。
前田)(頷くのみ・・・)
長州)でもアキラ、この世界の過去を見てみな、「無事故、無違反」で名を残した人間はいないよ。お前の免許なんか、もう免停でストップなんだから。そうでないとこの業界、存在感を作れないんだから。
-----この件について前田は、蹴る前に長州の肩をたたいたこと、蹴ったときに長州さんが横を向いたことなど、さすがに本人を前にその言い訳はできなかったか・・・。ただ、長州も「あんなことは当たり前で起こる事」と大人の見解。
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■総合格闘技における日本人重量級の話
前田)日本人で一番重いクラスで強いのがいないと・・・
長州)そういうパフォーマンスを持ったのが必要だよな。
前田)藤田なんか行けるかなと思ったら、案の定やってくれたし。中西って、あいつ・・・
長州)無理ッ。ムリッ。
前田)ダメですね、あれ。やっぱり・・・(頭を指さす)
長州)やるなって、そういうことを。
でも、あれほどの素材を持った奴はいないよ。
前田)あの体はいないですよね。
長州)あの体は凄いよ。強いけども今はもうアマレス的な筋力はもう無いよ。(だから総合はムリ)
前田)日本人で一番重いクラスで強いのがいない・・・
前田)でも新日本プロレスは、今と比べたらみんな頑丈でしたよ。
長州)今でも頑丈だって、アキラ。
前田)ハイだ、ミドルだって、誰だって一発当てたら「ストーン」と腰から落ちたけど、新日本の人たちは「ガバーッ」って何本入れても立ってましたよね。
前田)でも今、試合をちょっと見てみると、「こんな事せんでもいいのに」というのがいっぱいいますよね。たまーに見たら、なんでこんなところで誰もかれも第一試合からマイク持って「お前なんか何しゃべることあんねん」みたいな奴・・・。
長州)アキラはね、めちゃめちゃプロレスファンだから、毎日、深夜にね(リモコン持って)プロレスばっかり見てると思うよ。アメリカのWWEからインディーから新日本、全日本まで、全部見て楽しんでると思うよ。なんでお前、そんなにプロレスが気になるんだよ。
前田)やっぱり潰れたら嫌じゃないですか。なんか。俺の中でプロレスのイメージとか思い出とかって言うのは、一番楽しかった、毎日が修学旅行みたいだった感じですよ。
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■またまた往年の新日本プロレスの話にもどって
前田)自分らがやってた時に、(ピー音)を(ピー音)って蹴り上げて藤原さんなんか・・・
長州)お前、(総合やってるくせに)プロレスの話ばっかするなって。
前田)藤原さんがぐちゃぐちゃにしてたじゃないですか。
長州)知らん、俺は。
前田)そういうのが全然無いじゃないですか、今は。
長州)だから綺麗な免許で終わった奴は名を残さないというか、やっぱりお前ぐらいに免停になるぐらいに・・・。「無事故無違反」でやるとキャラ的には薄いんだろうね。被害者であろうが、加害者であろうが、何か事を起こした人間っていうのが、この業界で話題にもなりインパクトにもなり、それが次に繋がっていくという。アキラが言いたいのはそこんとこじゃないですか。
前田)猪木さんが上手かったのは、実際にはコトなんか何も起こってないのに、いかにもコトを起こしていてるような風にやってたじゃないですか。
長州)お前、次は決まりだよ絶対、猪木さんとココ(Versusの対談)だよ。お前、次の仕事を頼んでるんだろう。
前田)いやいや、頼んでないです。(勘弁してください)
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【#プロレス今日は何の日】
— AJスレンダー@元祖プロレス今日は何の日since2014 (@ajslendertokyo) January 23, 2020
1959年1.24大阪府
祝!前田日明生誕記念日!
新日、UWF、リングスetc試合以外にも業界の方向性やら選手発掘やら功績多数のアキラ兄さん!パンチ力ある逸話満載のアキラ兄さん!4.19山ちゃんトークライブが楽しみだ!😆
今日もプロレス最高っ!https://t.co/JPWj4iu3id pic.twitter.com/lQgGnYCOaE
中西学、いじられキャラ。愛されている証拠。
出先から帰社する途中に書泉行ったらこんなのあったし… pic.twitter.com/U1ObJv489m
— ニセ巨大コシカケマン (@shin_shark) January 23, 2020