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闘いのワンダーランド #017
「I編集長の喫茶店トーク」

1975.10.09 蔵前国技館
アントニオ猪木 vs ルー ・テーズ
1975.12.07 マジソン・スクエア・ガーデン・ニューヨークMSG
アントニオ猪木 vs ブランク・モンティ

「節制しているレスラーというのは凄い」

I編集長・井上義啓

 坂口&小林組には悪いけども、やっぱりルー・テーズと猪木のあれだけ大きな試合ですからね、やっぱりそこに集中してしまいますね。これはもうしょうが無いですね。で一番最後のフランク・モンティとの試合、フランク・モンティというのは見ていただければわかりますけどね、ハッキリ言って二流レスラーですよ、あれは。どうしても、あれ、クチの悪い連中は三流 もエエとこだと言ってましたけどね。猪木のドロップキック一発で吹っ飛ぶようなレスラーですからね、ただまあ、マジソン・スクエア・ガーデンで行われたということだけは取り柄でね。だからそういった試合なので、猪木vsテーズ戦の魅力について中心にお話したいと思いますね。

 この試合というのはやっぱり、ルー・テーズが70歳を超えた試合ですからね、失礼、60歳を。61歳ですか? だからもうやっぱりね、48年に行われたあの「世界最強タッグ」ですね、あの頃から比べますとね、やっぱり、テーズの衰えというのが目立つんですよ、あの頃から比べますとね。あの頃はしっかりしてたんですけどね。そういうふうに申し上げましたよね。59歳とか言ったところでも、非常にシッカリとしていた。ところがやっぱりね、60を超えますとね、人間ってのは衰えるんですね。頭の髪の毛なんかも非常に薄くなったし、足の張りもないしね。そういったところであったけれども、やっぱりね、さすが猪木・テーズですよ。やっぱり見てたらね、そういった歳のことなんてのは吹っ飛んでしまいましたからね。

 これがテーマというのがどこにあったかと言うと、ちょっとお話したいんだけれども、やっぱり、猪木がしょっちゅう言ってましたけど、「相手の十八番の技、これで立ち向かってくるのはわかってるんだから、こちらもその技を使ってやるんだ、意地が悪いけども」と。だからルー・テーズがバックドロップだったら、オレもバックドロップを仕掛けてやると。ホントに仕掛けられるんかというね、それまでのルー・テーズというのは、(バックドロップを仕掛けられても)全部シャットアウトしていましたからね。だから、果たしてそんなね、猪木が言っているようなことがね、このリング上で実現するのかどうかということで、試合前はそれで話が持ちきりでしたよ。猪木は「絶対やってやるんだ」というね、「オレがやってやれないことはない」そういうことを豪語して出ていったのがこの試合です。そこらへんがね、私なんかが目を皿のようにして見ていたのはそこですよ。

 だから、フランク・モンティと猪木との試合もまあ、いいんですけども、やっぱり格が違うなと、役者のね。モンティとテーズは。そういったところが、もう見ていただくとわかりますよ。だからこうゆうふうにやる(並べて放送する)ことはいいことなんですよね。やっぱり比較をして、プロレスというのは比較をしてああだこうだと言うもんじゃないけども、ある程度は比較せんことにはね、分からんところがありますよ。だから、テーズが凄い凄いといったところでね、次のモンティが出てきた時に初めてテーズは60過ぎても凄いんだなということが分かるんであってね、単独で「ポーン」と出しますとね、なんだテーズとういのは頭の毛も薄いし、足もなんか細くなってるしという、こんな60過ぎたレスラーがなんだよ、ということになりますけどね。そこらへんでね、ルスカでもそうだし、ゴッチにしてもそうだし、もうやっぱり節制して日頃からもうプロレス一途というか、仕事一途というかね、そういった形でね節制しているレスラーというのは凄いですよ。馬場ではないけどね、50になっても60になってもね、やれるレスラーはやれるんだと、これはホントなんですよね。これを実証してみせたですよね。だからそこらへんの凄さをね、やっぱり淀川さんじゃないけど「じっくりご覧なさいよ」というとこでしょうな。

(後半)猪木vsモンティにしたって、やっぱり目新しいですからね。それ相当のアレはあったとおもいますけど、やっぱりルー・テーズと猪木の名勝負でしょう。これはやっぱり猪木の名勝負ベスト10の中にはいりますからね・・・・(以下15分省略)



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