このサイトで古舘伊知郎アナの名実況集をひとつのコーナーにまとめています。徐々に追記していますので一度ご覧になった方も、再度楽しめるかも知れません。
その中で1982年2月26日放送の「第5回MSGシリーズ予告」を掲載しています。この予告に“ローラン・ボック”を「ポーランドの英雄“シュタミ・シュラウス・ドゥビスコ???”」というよく聞き取れない“有名人”になぞらえて“ローラン・ボック”が語られています。聞き取れたとしても、勉強不足につき多分わからない名前です。
しかしながらその後の猛勉強により、なんとか意味を理解できました。というか、「ALAS, 廿軒家プロレス」というブログを見つけただけなのですが。世の中には詳しい方がいらっしゃるものですね。感服いたしました。この項の最後に勉強結果を掲載していますが、その前に“古舘節”をジェフ・ベックのスター・サイクルを脳内で流しながらお読み下さい。
■1982.02.26 第5回MSGシリーズ予告
「巨大な人間山脈アンドレザジャイアント」
<古舘実況>
まず、巨大な人間山脈アンドレ・ザ・ジャイアントが日本勢の前に立ちはだかります。昨年の暮れ、日本全土を熱狂させましたMSGタッグリーグ戦、この世界の大巨人チームがこの優勝の美酒に酔いしれたわけであります。その余勢を駆りましてますます活発化した巨大な活火山、今回も優勝の有力候補であります。
<古舘実況>
次にテキサスの狂犬ディックマードック。日本マットにおいて、ダスティーローデスとのコンビ、テキサス・ジ・アウトローズ復活の気炎をあげましてラフ&パワーはますます過熱状態であります。本場テキサスからやってくる、スーパーロデオマシーン、ディックマードック、南部の熱い日の出を運んでまいります。
<古舘実況>
そして、特別参加ローランド・ボック。ヨーロッパ不屈の王者。19世紀末、ポーランドの英雄あの「スタニスラウス・ズビスコ」のストロングプロレス、格闘技の原点を継承いたしますボック。猪木の超過激なプロレスとの決着を今回、図りますか。
<古舘実況>
同じく特別参加、超人ハルクホーガン。かつて大都会ニューヨークでこの超人的肉体がきらびやかながデビューを飾ってから驚異的スピードで世界のスターダムにのし上がりました。洗練されたラフ&パワー。
<古舘実況>
そして、アメリカンドリーム、ダスティ・ローデス。ファッショナブル爆弾と呼ばれるエルボードロップが火を噴くか。華麗なそしてトリッキーな動きで、いやがおうにもこのフェスティバルが盛り上がります。
<古舘実況>
ダークホース的存在、マスクド・スーパースター
アラブの怪人、アイアン・シーク
スーパービルダー、トニーアトラス
南部の荒法師、ドン・ムラコ
仮面忍者、ブラックマン
闘うモンゴリアン、キラー・カーン
その他、第一線級が日本マットに集結いたしまして、純銀の大トロフィー獲得を目指して、14戦士が総当たりリーグ戦を展開いたします。
本名:スタニスラウ・シガニエヴィクツ(1878-1976)、ポーランド生まれ。
ポーランド出身の大レスラー、ララディスラウス・ウオルター・ピトラシンスキーを慕って、プロレスラーとなる。1906年パリで開催された「世界選手権トーナメント」で優勝。
1910年に渡米、第3代NWAヘビー級チャンピオン、フランク・ゴッチに挑戦して敗れる。1921年6月25日、エド・ルイスを破り、第9代NWAヘビー級チャンピオンとなる。1922年3月22日に同じくエド・ルイスの敗れるまでベルトを保持した。
1925年4月15日にはウェイン・マンを破って二度目のNWA王座奪取、第12代NWAヘビー級チャンピオンとなる。しかし5月30日にジョー・ステッカーに破れて王座を手放した。
1926年には、インド・ラホール(現パキスタン・ラホール)で“コブラツイストの元祖”伝説のインド人レスラー、グレート・ガマと闘って敗れる。この試合は炎天下の大地でおこなわれ、20万人が観戦したという。1950年、映画『街の野獣』に老レスラー役で出演。1967年、アメリカ・ミズーリ州の農場にて死去。
詳しくはブログ「ALAS, 廿軒家プロレス」を参照してください。
プロレス雑誌の表紙集のギャラリーページも見てね。
ツイッター twitter も見てね。
サイト内検索ボックス
ワンカップ大関を55杯飲んだ話 pic.twitter.com/67WvDbli7k
— アントニオ猪木 (@Inoki_Kanji) February 25, 2020
放送当時に「スタニスラウス・ズビスコ」と言う名前を聞いて分かった方が、いったいどれぐらいいたのかな?と思います。少なくとも少年ファン達は分からなかっただろうし、普通の大人のファンだって「??」と感じたんじゃないでしょうか。でも、なんか「凄い」人に喩えられているという印象は受けます。つまり、ボックの凄みは伝わるわけで、そのあたり古舘アナの作戦は間違っていないと思います。そして古舘アナの勉強振りにも感心します。
久しぶりに本部長・新間さんとお会いし、トークさせていただきました。
— 田中ケロ@リングアナ (@tanaka_kero_mg) February 17, 2020
自分が、新日本プロレスに入れたのは本部長のお陰。
昔の新日本プロレスの話をするのって、めっちゃ楽しい😃🎶
ビックリする秘話いっぱいでした。
アリさんの話とか、凄いっすよ。
本部長、もう85歳🤪 pic.twitter.com/0bDOTuM0ud